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2021/03/24

地価公示 コロナ禍で下落傾向鮮明

 国土交通省が発表した2021年地価公示(1月1日時点)によると、20年1月から1年間の地価変動率は全国・全用途平均でマイナス0・5%と6年ぶりに下落に転じた。新型コロナウイルス感染症の影響により、住宅地・商業地ともに下落。特に店舗・ホテルの需要減により、商業地は前年のプラス3・1%からマイナス0・8%と3・9ポイントの大幅な低下となっている。
 全国平均の住宅地の地価は、マイナス0・4%と5年ぶり、商業地はマイナス0・8%と7年ぶりに下落に転じた。住宅地は、取引の減少、雇用・賃金情勢が弱まり、購入者が価格に慎重になっている。商業地は、訪日外国人客の多かった地域ほど、店舗・ホテルの地価下落が大きかった。
 地域別では、東京圏がマイナス0・5%、大阪圏がマイナス0・7%、名古屋圏がマイナス1・1%と三大都市圏がいずれもマイナスに転じた。地方圏もマイナス0・3%と減少したが、地方4市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)は、上層幅を大きく縮小させつつもプラス2・9%と上昇基調は維持した。
 個別地点で最も減少率が大きかったのは、商業地の「大阪中央5‐19」(大阪市中央区道頓堀)のマイナス28・0%で、前年のプラス23・8%から記録的な減少。商業地の下位10位では、インバウンドの減少の影響を受けた大阪市内の個別地点が8地点を占めている。
 住宅地では、昨年7月の豪雨被害を受けた「人吉‐2」(熊本県人吉市)がマイナス14・6%と下落率が最大だった。

提供:建通新聞社