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2021/03/23

建機の次期燃費基準値 27年度認定開始

 国土交通省は、燃費性能の高い建設機械の取得時に低利融資を受けられる「燃費基準達成建設機械認定制度」で、次期燃費基準値(2030年)を設ける。油圧ショベル・ブルドーザ・ホイルローダの3機種に新しい基準値を定め、メーカーの開発期間を考慮した27年4月から認定を開始する。合わせて、ディーゼルエンジンに代わる電動・水素・バイオマスによる革新的建設機械の導入に向け、22年度から現場導入試験にも着手する。
 認定制度は、燃費基準値を達成した建機を型式認定し、基準達成率が100%以上で三つ星、85%以上で二つ星の認定ラベルを付与。認定を受けた建機は日本政策金融公庫の貸付対象となり、購入費用への低利融資を受けられる。
 油圧ショベル、ブルドーザ、ホイールローダの3機種の認定を13年4月、ミニショベルは18年4月に認定をスタート。ホイールクレーンは22年4月から認定を開始することが決まっている。
 次期燃費基準値は、油圧ショベル・ブルドーザ・ホイールローダの3機種で設定する。現行の基準値は各クラスのトップランナー値を採用したが、次期基準値は従前のトップランナー値や普及台数を考慮しつつ、燃費性能がよく、普及しやすいバランス(燃費性能、導入コスト、施工性)のとれた基準値とする。
 燃費基準の達成表示は、次期基準値が現行基準値を下回る区分もあるとして、2030年燃費基準を四つ星、20年燃費基準を三つ星に改める。
 各メーカーのモデルチェンジに必要な開発期間が、油圧ショベルで平均4年程度、ブルドーザで平均5・5年程度、ホイールローダで平均5年程度となることから、27年4月に3機種の認定を開始するとしている。
 燃費基準の見直しにより、石油系燃料の建機の燃費効率を向上させる一方、ディーゼルエンジンに代わる抜本的な機構・システムの導入も支援する。22年度にもバイオマス燃料や水素エンジンを活用した革新的建機の現場導入試験に着手し、建設機械分野のカーボンニュートラルの実現を後押しする。

提供:建通新聞社