国土交通省は3月4日、建設業許可と経営事項審査申請の電子化について都道府県と話し合う実務者会議の2回目の会合を開いた。国交省は会合の中で、2023年1月に電子申請システムの運用を開始することを明らかにし、運用開始後に都道府県が負担する運用費用も提案。電子化と同時に申請書類を簡素化して申請者の利便性を高める考えも示した。
国交省は、許可・経審の電子申請システムと公的システムを「バックヤード連携」し、申請者が個別に取得していた登記事項証明書、納税証明書、社会保険加入状況証明書の提出を求めないようにすることを検討している。
4日の会合では、各システムを所管する他省庁との検討状況を報告。登記事項証明書については、大臣許可分のみを連携の対象とし、知事許可分については法務省と協議して21年度中に結論を出す。納税証明書は、国税を連携対象とする方向で国税庁と調整を進めている。
社会保険関連のシステムは、他機関のシステムと連携できないため、当面はバックヤード連携の対象にならない見込みだという。
電子申請システムの開発に合わせ、申請書類自体も簡素化して運用費を支払う都道府県の事務負担を軽減する。申請者側が電子申請を選択しやすいよう、申請手数料の減額も検討している。
国交省は、4月に開く次回会合で都道府県が負担する利用料について合意し、6月からシステム開発に着手したい考えだ。
提供:建通新聞社