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2021/02/17

中小建設業 経常利益率が過去最高に

 建設業情報管理センター(CIIC)がまとめた「建設業の経営分析(2019年度)」によると、中小建設業約5万社の総資本経常利益率は5・50%で4年連続の上昇となり、過去最高となった。企業経営の健全性を示す自己資本比率も8年連続で改善し、4年連続で過去最高を更新。CIICでは「収益性の改善を背景に利潤の蓄積が進んでいる」とみている。
 調査は、CIICに経営状況分析を申請した企業のうち、兼業事業売上高が総売上高の2割未満、資本金5億円以上または負債総額200億円以上の大会社などを除く、4万8632社を対象に毎年度実施している。
 企業の収益性を示す総資本経常利益率は前年度0・63ポイント増の5・50%となり、4年連続で上昇した。これまで最高だった1991年度の5・04%を28年ぶりに上回り、過去最高となった。地域別に見ると、中部、近畿、中国、四国の上昇が目立っており、中部の6・46%が最も利益率が高くなっている。
 自己資本比率も2・22ポイント増の35・13%と8年連続の上昇となり、4年連続で過去最高を更新した。全地域で数値が改善しており、北海道の46・30%、北陸の39・51%、東北の39・07%の順に比率が高い。売上高別では「5000万円未満」の階層が調査開始後初めてマイナス(債務超過)を脱し、プラスに転じた。
 生産性を示す技術職員1人当たりの完成工事高は3・3%増の4312万9000円となり、3年連続で上昇している。

提供:建通新聞社