全国情報ネットワーク：各地域で信頼される専門紙33紙で構成

　　国土交通省は、２０２１年度から直轄の週休２日工事に適用する補正係数を決定した。労務費のみに補正係数を適用していた「週休２日交替制モデル工事」では、新たに現場管理費にも補正係数を設定。交替制で現場を週休２日とする通年維持工事などでも、必要経費を発注者が負担する。標準単価を適用している工種の補正係数は変更せずに継続して適用するが、市場単価方式を適用する工種＝表参照＝にも補正係数を新たに導入する。
　直轄の週休２日工事では、現場閉所の日数に応じて労務費・機械経費（賃料）・共通仮設費・現場管理費を補正。現場閉所で工期が伸びることに伴う必要経費を発注者が負担している。
　週休２日交替制モデル工事は、通年の対応が求められ、現場閉所が難しい維持工事などを対象としており、19年度は72件の工事で試行した。通常の週休２日工事と異なり、閉所を伴わない交替制モデル工事では、補正係数は労務費のみに設けられている。
　３月中に公告し、４月１日以降に入札書の提出期限を迎える工事では、新たに現場管理費にも補正係数を設定する。現場管理費の補正係数は、▽４週６休＝１・01▽４週７休＝１・02▽４週８休以上＝１・03―とする。労務費の補正係数は変更しない。
　一方、歩掛や労務・材料価格などで積み上げる標準単価を使用せず、材料費・労務費・機械経費などを含んだ実際の取引価格で積算する市場単価方式の対象工種にも、新たに補正係数を取り入れる。週休２日工事に市場単価方式の工種がある場合、現場閉所の状況に応じた補正係数を単価に乗じ、現場閉所に伴う必要経費を上乗せする。
　市場単価方式の補正係数は、３月から先行して導入する。

提供：建通新聞社