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中央ニュース

2021/01/26

IT人材を全産業に 職業能力開発を支援

 厚生労働省は、2021年度から5年間を対象とした第11次職業能力開発基本計画の案をまとめた。あらゆる分野でデジタル技術の活用による産業の変革(デジタル・トランスフォーメーション、DX)が進んでいることを踏まえ、企業の人材育成支援や公的職業訓練を通じてIT人材の育成を推進することを盛り込んだ。
 IT人材の育成支援では、労働者の主体的な能力開発を促すため、教育訓練給付制度を充実させる。また、企業内での高度IT人材の育成訓練を対象に助成するとした。離職者に対しては公的職業訓練の中でIT活用を組み込んだ訓練コースを設定する。また、ものづくり分野を対象に、モノのインターネット(IoT)やロボット活用に関連した技術の習得に向けた職業訓練プログラムを開発する。
 新型感染症の拡大を防止しながら職業訓練を適正に実施するため、オンラインでの職業訓練プログラムの開発、実施に取り組むことも盛り込んだ。
 労働者が職業人生の中途で改めて能力開発に取り組む「学び直し」をはじめ、自発的なキャリア形成への支援も拡充。教育訓練を行う労働者への休暇制度などを新たに導入する企業に対し助成金を交付する。
 特に建設分野については技能者不足を課題と位置付け、引き続き「ものづくりマイスター制度」による技能伝承や、技能五輪を通じた魅力の発信に取り組む。
 職業能力開発基本計画と合わせて、21年度から5年間を対象とした「青少年雇用対策基本方針」の案も作成。キャリア形成サポートセンターなどを通じて、若手に対し、入職後早期に今後の職業人生に関するコンサルティングを提供するとした。
提供:建通新聞社