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中央ニュース

2021/01/21

技術士制度改革の方向案 CPDの活用促進

文部科学省の技術士制度に関する分科会は、制度改革の方向性案をまとめた。これまで検討してきた技術士資格の更新制については導入しないこととした。資格の更新要件とすることも議論していた継続研さん(CPD)については、さらに積極的な活用を促すため、技術士のCPD活動を蓄積し、対外的に証明できる仕組みの構築を求めた。
 現行の技術士CPDは、技術士会が活動の実績登録を受け付けているものの、任意登録のため利用は低調となっている。技術士会は資格の国際的な通用性を高める観点から、CPD活動の活発化を促す制度の構築を求めていた。
 これを踏まえ、分科会では、技術士のCPD実績を管理する公的な仕組みを構築するべきとした。文科省は今後、研さんの活動記録の確認や実績名簿の作成に向けて技術士法施行規則を改正する。
 この他、制度改革の方向性としては、第一次試験を見直し、20部門を五つの系へと大くくりにする。
 また、第一次試験の合格後になれる「技術士補」について、より柔軟な指導体制を構築する。
 高等教育機関を卒業した若手技術者が、実務についてから技術士資格を取得するまでの期間に、OJT以外の場でも研修を受ける機会の確保策も検討する。
 総合技術監理部門(総監)については、より上位の資格と認識されていることを踏まえ、20部門とは切り離し、第三の資格とする方向を提示。技術士資格の保持者に総監の試験資格を与えるとの案も示した。

提供:建通新聞社