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国土交通省は、建設業許可業者の事業承継や相続に対する許可の事前認可について、申請から認可までの標準的な処理期間を90日程度とするよう、許可行政庁に通知した。大臣許可の都道府県経由事務を廃止していない一部の県については、申請を受け付けた県が地方整備局に申請書を経由する期間を加えた１２０日程度を目安に認可するよう求めた。
　事業承継（譲渡、合併、分割、相続など）する許可業者に対する事前認可制度は、昨年10月に施行した改正建設業法で創設されたもの。これまで、後継者のいない許可業者が事業を譲渡したり、別会社が吸収合併するケースでは、新会社が消滅会社の許可を引き継ぐことは認められていなかった。
　事前認可制度を利用した新会社は、消滅会社の許可を合併登記日や合併契約の効力発生日など、事業を承継した日に引き継ぐことができる。
　国交省は、２０２０年12月25日付の不動産・建設産業局建設業課長名の通知で、この事前認可制度を利用した場合の標準的な処理期間を明示した。通知では、事前認可の申請を受け付けた場合、認可までの期間は建設業許可の標準的な処理期間と同じ90日程度とする。許可の都道府県経由事務を継続している山梨県・大分県では、県を経由して地方整備局に申請するため、処理期間も１２０日程度とする。
　標準的な処理期間は、適正な申請を前提にしたもので、不備のあった申請に対する資料の再提出などの期間は含まない。
　
提供：建通新聞社