国土交通省は、2023年度から建設キャリアアップシステム(CCUS)とマイナンバーカード・マイナポータルを連携させ、技能者情報(本人情報、資格情報)の登録手続きの負担を軽減する。初期の技能者登録に加え、マイナポータルを通じて最新情報への更新も可能にする。安全衛生法上の資格情報をCCUSの登録情報で確認できるようにし、技能者に資格者証の携帯を求めないことも検討する。
CCUSとマイナンバーカード・マイナポータルを連携させることで、技能者がマイナンバーカード取得時に入力した本人情報をCCUSの登録情報としても活用できるようになる。マイナポータルは、厚生労働省の技能講習情報のデータベースとも連携する見通しで、マイナポータルを通じて技能者の資格情報もCCUSに自動入力できるようになる。
国交省は、マイナンバーカード・マイナポータルとの連携に向け、20年度にCCUSのセキュリティーを強化するためのシステム改修を国費で実施。21年度は、厚労省のデータベースとマイナポータルとの連携を前提として、CCUSに登録された資格情報の更新も自動化する検討に入る。
CCUSの技能者登録の負担軽減に加え、安全衛生法上の資格者証の一本化も視野に入れる。安全衛生法では、危険業務に従事する労働者に資格取得や講習修了を求めると同時に、資格者証などの現場での携行を義務付けている。技能者によっては20種類以上の資格者証の原本を携行することもあるという。
CCUSと厚労省のデータベースがマイナポータルを通じて連携されると、技能者の保有資格がCCUSで確認できるようになるため、技能者が資格者証を常時携行する必要がなくなる。
提供:建通新聞社