国土交通省は、施工能力のある専門工事企業が市場で高い評価を受けるための「専門工事企業の施工能力等の見える化評価制度」で、職種別の評価基準策定や評価申請を支援するソフトを開発した。評価基準の策定に着手していたり、基準策定を検討している専門工事業団体15団体にこのソフトを配布した。国交省は各団体がまとめる評価基準を認定し、2021年度から評価制度の運用を開始する予定だ。
見える化評価制度では、専門工事企業を選ぶための客観的な指標を定める。人材を育成し、施工能力の高い企業が受注機会を確保できたり、不良不適格業者を排除できる環境を整備するのが狙いだ。
評価項目は、建設業許可年数・財務状況・社員数などの「基礎情報」、技能者の人数や施工実績の「施工能力」、法令順守・社会保険加入などの「コンプライアンス」の3項目とし、各項目で1〜4段階の星印で評価する。
施工能力の評価には、建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベル判定の結果も活用。所属する技能者に占めるレベル3以上の割合などを評価基準に定められるようにする。
専門工事業団体は、国交省が今年3月にまとめたガイドラインに沿って職種別の評価基準を定め、評価実施機関として希望する企業からの申請を受け付ける。
国交省は、評価基準を策定していたり、基準策定を検討している15団体に対し、評価基準策定支援・評価申請用ソフトを配布。21年度の制度運用に間に合うよう、評価基準の策定を後押しする。
各団体は、このソフトを使って評価項目や採点方式を決めた上で、職種別の評価基準の認定を受ける。このソフトは、評価を希望する企業の評価申請、審査、評価結果の通知にも活用できる。
提供:建通新聞社