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中央ニュース

2020/11/09

技術職員ゼロ 入札契約改善の阻害要因に

 公共工事を発注する体制に課題のある小規模な地方自治体ほど入札契約制度の改善も遅れている実態が、国土交通省のまとめで改めて明らかになった。人口10万人未満の市や町村の中には技術職員が在籍しない自治体も多く、このことが新・担い手3法で発注者に求められている施工時期の平準化や、建設業の働き方改革などを阻害する一因にもなっているという。
 技術職員がゼロの自治体は、人口10万人未満の市で8・1%、町で34・1%、村で75・4%を占めている=グラフ参照=。町村では、職員1人当たり(事務職員含む)が担当する工事の件数が年間10件を超え、大きな負担になっている。
 これらの市町村は、施工時期の平準化に効果のある債務負担行為や繰り越しの活用の他、多様な入札契約方式の導入、週休2日モデル工事の実施など、新・担い手3法に基づく制度改善にも遅れが目立つという。
 国交省は今年9月、『地方公共団体におけるピュア型CM方式活用ガイドライン』と『CM業務委託契約約款(案)』をまとめるなど、小規模な自治体でも発注体制を補完できるCM方式を導入しやすい環境整備を進めている。
 また、自治体に建設コンサルタントなどを派遣する「入札契約改善推進事業」でも、CM方式を導入する自治体11団体をこれまでに支援。今後もこうした支援策を継続し、小規模な自治体でも適正に公共工事を発注できる体制を整える。

提供:建通新聞社