国土交通省は、2021年度に『建設産業政策2017+10』で打ち出した施策の進捗状況を検証する。10年後を見据えた制度インフラの再構築を求めた『建設産業政策2017+10』は、10月1日に本格施行された改正建設業法の骨格になった提言。提言された施策の進捗をフォローアップした上で、今後の建設産業政策の方向性を検討する。
建設産業政策会議が2017年7月にまとめたこの提言には、▽著しく短い工期での請負契約の禁止▽技士補の創設▽監理技術者の専任緩和▽工場製品の不具合に対する勧告制度―など、改正建設業法にも反映された施策が多く盛り込まれていた。
改正法以外でも、建設業退職金共済と建設キャリアアップシステムとの連携、建設業許可・経営事項審査の電子申請化、専門工事企業の施工能力の見える化など、実現に向けて検討が進められている施策も多くある。
国交省は、21年度当初予算案にこれらの施策の進捗状況を検証するための調査費を要求。改正建設業法が全面施行される21年4月以降、これまでの施策をフォローアップした上で今後の政策の方向性を検討する。
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた先行き不透明感の高まりや、デジタル化の加速など、社会情勢の変化も踏まえて今後の政策の方向性を探る。
提供:建通新聞社