トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2020/10/05

13・4%が4週8休制を導入 全建

 全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)が、働き方改革の取り組みについて会員企業にアンケート調査を行ったところ、4週8休を目標に、月ごとの休日を毎年1日ずつ増やそうと全建が推進している『休日月1+(ツキイチプラス)運動』で、13・4%が「既に4週8休制を導入している」と回答、前年度より2・0㌽アップした。一方、1カ月の現場での平均残業時間は、「45時間以上」の5・6%を含め、約半数が15時間以上となっており、現場での残業時間の削減を課題として印象付けた。
 都道府県建設業協会の会員を対象に毎年実施しているもの。4486社が、働き方改革や女性職員の採用状況などについて、8月1日現在の状況を回答した。回答率は24・2%だった。2024年度から建設業にも適用される時間外労働の罰則付き上限規制をにらみ、今回新たに平均残業時間や三六協定の締結状況などについても聞いた。
 働き方改革への取り組みでは、『休日月1+(ツキイチプラス)運動』について、「既に4週8休制を導入している」と「取り組んでいる」「取り組みを検討している」が合わせて62・7%となった。全建の『単価引き上げアップ宣言』に関しても、「取り組んでいる」と「取り組みを検討している」が61・9%を占めた。
 月当たりの平均残業時間は、現場・事務所とも「15時間未満」が最多だったが、その割合は、事務所が85・3%だったのに対して、現場は52・9%にとどまった。現場では「15時間以上30時間未満」が27・3%、「30時間以上45時間未満」が14・3%、「45時間以上60時間未満」が4・6%、「60時間以上」が1・0%と、事務所と比べ残業が多かった。
 三六協定は、87・3%の企業が締結していた。1年間に延長できる時間は、事務所は「160時間未満」が40・6%で最多だったのに対して、現場では「260時間以上360時間未満」が27・2%で最も多かった。「720時間以上」という回答も現場では9・6%あった。
 また。全建の『働き方改革実行計画』の決定日(17年3月28日)以降に締結した三六協定で、12・2%の企業が延長時間を短縮した。さらに、10・0%が今後短縮を予定している。短縮を予定している企業の短縮の実施時期は、上限規制が適用される前の23年度末までが82・7%を占めた。
 現場での週休日の実施状況は、おおむね4週8休が13・1%、4週7休が14・1%で、前年と比べそれぞれ1・8㌽、3・0㌽増加した。最も多かったのは4週6休の51・0%で、前年より0・8㌽増えた。一方、前年より割合は減っているものの、4・3%が4週4休以下、17・5%が4週5休だった。
 職種別の女性職員の採用状況では、いずれも増加が減少を上回った。採用した女性職員の職種別の割合は、技術者が28・2%で、前年より0・3㌽アップした。技能者が前年と同じ3・1%だった。事務職が最も多い53・4%だが、前年より2・1㌽ダウン。一方、営業職が9・0%で、3・9㌽アップした。

[事業者登録済みは24% CCUS]

 今回のアンケートでは、建設キャリアアップシステム(CCUS)への対応についても聞いた。
「事業者登録をしている」と回答したのは23・8%。「事業者登録申請中」(2・7%)と「事業者登録に向けて検討中」(20・6%)も合わせると47・1%が対応に動いていた。
 一方、「未定」が31・4%と最も多かった。また、「事業者登録をする予定はない」が11・6%、「CCUSを知らない」が9・9%だった。
 雇用している技能労働者の技能者登録は、「全員登録している」は8・0%にとどまり、79・7%が登録していなかった。
 CCUSの普及促進策については、労務単価の反映や、経審・工事成績・総合評価への加点などのインセンティブがあがった。

提供:建通新聞社