勤労者退職金共済機構建設業退職金共済事業本部(建退共)は、掛金納付の電子申請方式の本格的実施で、共済契約者からの利用申し込みの受け付けを2021年3月1日から開始する予定だ。都道府県支部で申込書を受け付け、最長1週間程度で仮IDとパスワードを郵送。共済契約者は電子申請専用サイトの利用が可能になる。
電子申請方式は、共済契約者が被共済者の就労日数を電子申請専用サイトに報告し、あらかじめペイジーか口座振替で購入した退職金ポイントを、就労日数に応じて掛金として充当、納付するもの。建設キャリアアップシステム(CCUS)とも連携し、就労日数の取りまとめなどの業務を効率化する。
現行の証紙貼付方式も継続するため、どちらの方式を使うかは、工事ごとに元請けが選択することになる。共済手帳の使用も継続するが、新たに、手帳が満了しなくても2年ごとに更新するかたちになる。また、掛金の充当状況を、実績に応じて被共済者に郵送で通知する制度も導入する。退職金の請求手続きは従来と変わらない。
電子申請方式を利用する場合は、建退共が作成した電子アプリの「就労実績報告作成ツール」から「電子申請方式申込書」を出力し、建退共の都道府県支部に提出する。申込書は10月中旬以降に出力できるようにする予定。
パスワードなどを取得して電子申請専用サイトが利用可能になった後、元請けは、工事情報や就労実績をサイトで登録するほか、パソコンやスマートフォンで掛金充当書を閲覧できるようになる。また、下請けは、元請けが負担した下請け分の掛金充当書をサイトで確認することが可能になる。
提供:建通新聞社