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2020/09/24

国土強靭化・経済対策など議論へ 全建ブロック会議

 全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は、2020年度の地域懇談会・ブロック会議を、10月6日の関東甲信越ブロックを皮切りに、10月末までの間に全国9地域で開く。20年度は「国土強靭(きょうじん)化を担い活力と魅力ある地域建設業を目指して」をテーマに、各ブロックの全建傘下の建設業協会が、国土交通省の幹部と意見を交わす。
 地域懇談会・ブロック会議の開催に当たって全建がまとめた提案議題では、基本的な問題意識としてまず、▽コロナ禍による景況の悪化に伴う民間投資の冷え込み▽財政難による一部の地方自治体での工事発注の手控え▽3カ年で取り組んできた国土強靭化緊急対策の2020年度での終了―について危機感を示している。
 また、コロナ禍によってテレワークが普及する一方、大都市圏への人口の過度な集中による弊害が明らかになっているとし、地方分散型社会の形成と、そのための地方の生活基盤整備の重要性を強調する。
 一方、地域建設業を取り巻く環境はコロナ禍以外でも厳しく、企業間格差や地域間格差、見通しが確実でない事業量によって、多くの協会で会員企業が減少していると指摘。地域建設業がインフラ整備や防災を担い、雇用の受け皿として今後も役割を果たしていくためには、「将来に備えた設備投資や人材確保の下、健全経営が継続できる環境整備が不可欠」だと訴える。
 意見交換の具体的なテーマとして全建は@国土強靭化・経済対策・地方創生A経営の安定化B働き方改革C生産性向上―などを挙げている。
 国土強靭化・経済対策・地方創生では、「国土強靭化3カ年緊急対策の延長は最低限必要」だと指摘。また、コロナ禍によって冷え込む経済対策は必要不可欠だとし、「大規模な補正予算の確保や、地方への補助金・交付金の重点配分が必要」とする。
 働き方改革に関しては、魅力ある職場環境整備と若手入職者の確保に向けて、中央建設業審議会がまとめた「工期に関する基準」の民間発注者と地方自治体への徹底を訴える。
 各地域の地域懇談会・ブロック会議の開催日程と開催都市は次の通り。
 ▽関東甲信越―6日(東京都千代田区)▽近畿―8日(神戸市)▽四国―13日(高松市)▽九州―15日(長崎市)▽中国―20日(山口市)▽東海―21日(三重県四日市市)▽北陸―26日(金沢市)▽東北―28日(仙台市)▽北海道―30日(札幌市)

提供:建通新聞社