全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は、9月8日に開催された建設キャリアアップシステム運営協議会の総会で、建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用料金などの値上げを承認する条件として、国費のさらなる投入や、元請け・下請け・技能者それぞれの実質的メリットの明確化、収支の定期的公表などを求めた。さらに、都道府県建設業協会ごとに、CCUSに対する考え方に温度差があるとし、技能者・事業者登録数などの一律の目標設定に反対する方針を示した。
全建の中筋豊通労働委員長(島根県建設業協会会長)が、CCUSの利用料金などの値上げに関する全建の方針として伝えたもの。
「料金などの値上げは了承する」とした上で、その前提条件として@官民一体となって推進するシステムである以上、さらなる国費の投入A普及拡大のため、元請け・下請け・技能者それぞれの実質的メリットの明確化B収支状況の定期的チェック・公表など再発防止策の明示を実行C公共工事の積算に建設キャリアアップシステムに係る経費全てを見える形で計上D各都道府県建設業協会における登録のためのサポート機能(窓口)の存続―の5項目を要望した。
さらに、団体ごとの技能者・事業者登録数やカードタッチ数などの一律の目標設定に関して、CCUSに対する地域間の温度差を理由に反対するとした。
一方、システム開発費の追加の出捐については、各都道府県建設業協会の意見を踏まえ、9月15日に開催予定の労働委員会と、9月18日に予定している理事会で審議する方針でいることを伝えた。
提供:建通新聞社