国土交通省は8月25日、「建設業における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」を改訂し、建設業団体などに通知した。改訂版では、職場でのクラスターの発生を回避するため、事業者が積極的に感染拡大の防止に取り組む方針を定め、全ての従業員に行動変容を促すよう要請。さらに「三つの密」が生じやすい建築工事の現場とオフィスでの感染防止対策の徹底を求めた。
ガイドラインは、建設現場やオフィスで3密を回避できるよう、建設業向けに基本的な感染予防対策や感染者が確認された場合の対応などを整理したもの。国交省が今年5月に策定しており、7月には感染防止対策と両立できる熱中症対策の事例などを追加した。
新型コロナウイルスの新規感染者数が増加傾向にある状況を踏まえ、厚生労働省は職場の感染拡大防止に向けたチェックリストと従業員の健康管理を強化するための留意事項をまとめた。こうした厚労省の対応を踏まえ、ガイドラインを改訂した。
改訂したガイドラインでは、従業員に職場内外での行動変容を促すため、事業者が感染防止に積極的に取り組む方針を定めるよう要請。
具体的には▽労働衛生管理体制の再確認▽換気徹底などの作業環境管理▽職場の実態に応じた作業管理▽手洗いの励行など感染予防に関する基本的な知識も含めた労働衛生教育▽日々の体調管理も含めた健康管理―などを求めている。
また、密閉空間が生じやすい建築工事の現場やオフィスにおいても、感染防止対策の徹底するよう、改めて注意喚起した。
提供:建通新聞社