2019年の全国の水害被害額(暫定値)が約2兆1476億円となり、統計を開始した1961年以降で最大となったことが国土交通省の調査で明らかになった。19年10月に関東や東北の広域に被害をもたらした東日本台風の被害額が1兆8604億円に上り、18年の西日本豪雨を上回り、単一の災害として統計開始後最大となっている。
19年の水害被害額2兆1476億円の内訳は、一般資産1兆5939億円、公共土木施設5233億円、公益事業304億円。東日本大震災の津波被害を除く水害被害額として、統計開始後で最大となっている。被災した建物は9万8906棟、浸水区域面積は8万0700fだった。
全体の被害額の8割以上を東日本台風の被害額が占めている。東日本台風では、全国142カ所で堤防が決壊するなど、甚大な被害が発生。死傷者数も463人(死者84人、行方不明者3人、負傷者376人)に上った。
都道府県別の被害額は、東日本台風の被害を受けた福島県の6716億円、栃木県の2547億円、宮城県の2512億円の順に大きかった。
提供:建通新聞社