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2020/08/12

連載:中小建設業はテレワークで変わる(5)

連載:中小建設業はテレワークで変わる(5)
ITで効率を上げる@ 
ペーパーレスの実現を 大塚商会

 ステイホーム期間中にテレワークが増え、紙ベースの文書の扱いが問題になりました。特にペーパーレス化が進んでいない企業では、社内の申請や承認、ファクスでの顧客とのやりとりのために出社を余儀なくされた社員が少なくありませんでした。紙の運用を減らすことが、働き方を変え、効率を高めることにつながります。
 特に建設業では、ペーパーレス化を電子署名とのセットで考える必要があります。契約書には5年、設計図書には15年の保存義務がありますが、現実的には、大手企業でも押印された印影が保持された状態でのデジタル保存は進んでいません。
 中小企業には別の問題もあります。大手企業は保管する文書の量が膨大になるため、デジタル化により、保管コストを削減するというメリットがあります。一方で中小企業の場合は、事務所内で文書などを保管できてしまうため、逆にシステム導入のコストに見合うだけのメリットが見当たらないケースもあります。
 ペーパーレス化による効率化を促進するためには、中小建設業にインセンティブを与えるような制度的な対応も必要です。
 ただ、今回のコロナ禍を契機に、ペーパーレス化が進むのは間違いありません。経営者は、まずはその仕組みや周辺の制度をよく知ることから始めるべきでしょう。

「通信速度の改善は必須」

 通信環境を整えることも仕事を効率化する上で大切な要素となります。ステイホームの時期にインターネット利用が一時的に急増し、インターネットの通信速度の遅延が発生しました。5G(第5世代移動通信システム)が広まれば環境は大きく変わるはずですが、取り急ぎの対応としては、IPv6経路でIPv4インターネットに接続する「v6プラス」に接続方式を変更すると、快適な通信速度を実現できます。
(大塚商会 PLMソリューション営業部:山田琢司、マーケティング本部:井川雄二、中村真之)

提供:建通新聞社