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2020/08/04

工期に関する基準 中建審が実施勧告


国土交通省の中央建設業審議会は、改正建設業法の「工期に関する基準」を全ての建設工事に適用するよう、公共工事の発注者、建設業団体、民間建築関係団体に実施勧告した。改正法が禁止した「著しく短い工期」と疑われる請負契約があった場合、受発注者に勧告する際の判断基準の一つとする。
 改正建設業法では、通常必要と認められる期間と比べて「著しく短い工期」での請負契約を禁止する規定を設けた。改正法が施行される10月1日以降、許可行政庁はこの規定に違反した受発注者を勧告し、勧告に従わなければ公表もできるようになる。受注者には監督処分も可能になる。
 基準には、工期設定や見積もりに当たって受発注者が考慮すべき事項を「工期全般」「工程別」「分野別(住宅・不動産、鉄道、電力、ガス)」に規定。このうち工期全般では、自然要因、休日・法定外労働時間、契約方式、労働・安全衛生などで考慮すべき事項が列挙されている。
 許可行政庁は、地方整備局の「駆け込みホットライン」などに通報が寄せられると、個別工事ごとに「著しく短い工期」に該当するかどうかを確認する。この際、工期に関する基準の他、同種工事の過去の実績、受注者が提出した工期の見積もりを精査し、勧告が適当か判断する。