国土交通省は7月31日に開いた建設キャリアアップシステム(CCUS)運営協議会の運営委員会で、CCUSの新しい利用料金を提案した。前回会合で示した技能者登録の「2段階登録方式」のうち、レベル判定に必要な保有資格・研修受講履歴などを含めた「詳細型登録」の登録料を4000円にすることを提案。8月7日の運営協議会総会で関係者の合意を得たい考えだ。
2段階登録方式は、利用料金の見直しに当たり「技能者登録料の引き上げが加入のブレーキになる」といった業界側の意見を受け、国交省が前回会合で提案したもの。
技能者登録の登録情報を本人情報(社会保険・建設業退職金共済加入状況など)のみに限定した「簡易型登録」を選択する場合、登録料を現行の2500円に据え置く。
保有資格、研修受講履歴、労災加入の有無、表彰の受賞履歴などを含めた従来通りの「詳細型登録」については、審査費用などの実費を考慮して登録料を定めるとしていたが、7月31日の会合で
4000円とすることを提案した。
技能者登録時に簡易型登録を選択した技能者がレベル判定を受けるために資格情報を含めた詳細型登録へと移行する際には、差額の1500円を支払うことになる。
国交省は、8月7日に開く運営協議会の総会で、今回提案した料金プランを最終決定したい考え。事業者登録、現場利用料、ID利用料については、10月から新料金を適用。2段階登録方式を採用する技能者登録料は、2021年4月から新料金を適用する見通し。
追加開発費を補塡(ほてん)するため、各建設業団体には改めて出捐(しゅつえん)金の追加を要請。今後、料金引き上げや出捐金の追加といった事態を招くことがないよう、四半期ごとに運営委員会を開き、運営状況をチェックする体制も強化する。
提供:建通新聞社