全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は、2020年6月に調査した地方公共団体における最低制限価格制度・低入札価格調査制度の運用状況をまとめた。両価格の算定に関して、19年の中央公契連(中央公共工事契約制度運用連絡協議会)の最新モデルか、これと同等の水準、あるいは同モデル以上の水準を採用している地方公共団体は、都道府県は87・2%の41団体、政令指定都市・県庁所在市では74・5%の38団体だった。前年の調査と比べ都道府県では11団体、政令指定都市・県庁所在市では14団体それぞれ増加した。
都道府県47団体と政令指定都市・県庁所在市51団体を対象に毎年調査しているもの。
19年3月に改訂された最新の中央公契連モデルでは、最低制限価格あるいは低入札価格調査基準価格の算定で、「直接工事費×0・97+共通仮設費×0・9+現場管理費×0・9+一般管理費×0・55」の算定式を適用。さらに価格の下限を予定価格の75%、上限を予定価格の92%としている。
都道府県で同モデルを適用している団体は24団体で、前年より6団体増えた。また、同モデルと同等の水準の団体は、前年より1団体多い7団体だった。さらに、中央公契連モデルより算定式の係数を引き上げたり、予定価格の範囲内で上限を撤廃したりして、同モデル以上の水準にしている団体が4団体増えて10団体になった。前年に10団体あった、改正前のモデル以前の水準だった団体はゼロになった。
一方、政令指定都市・県庁所在市で最新モデルを適用している団体は20団体で、前年より10団体増えた。また、同モデルと同等の水準の団体は、前年と同じ3団体だった。さらに、同モデル以上の水準にしている団体は4団体増えて15団体になった。改正前のモデル以前の水準の団体は18団体から5団体に減った。
提供:建通新聞社