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2020/07/21

連載:中小建設業はテレワークで変わる(1)

連載:中小建設業はテレワークで変わる(1)
新しい働き方「7つのストーリー」 
“コロナ”を機に進化を 大塚商会

 テレワークとは、「離れたところ(tele)で働く(work)」という造語です。その定義はICTを活用して場所や時間にとらわれず柔軟に働くことですが、「在宅勤務」のイメージが先行しています。本来の意味では、在宅勤務のほかに、事務所以外の場所に依存しない「モバイルワーク」、サテライトオフィスなどを利用する「サテライトワーク」を含めた三つの形態をいいます。
 主に中小企業を対象とした東京商工会議所の調査によると、テレワークを実施している会社の割合は、3月の26%から6月には67・3%へと大幅に増えました。一方で、何をもって「テレワークを実施している」と答えているかは、はっきりしません。極端に言えば、ネット環境を整えて外へ持ち出せるパソコンを用意しただけかもしれません。勤怠管理も入っているのか、コミュニケーションもとれるようになっているのか。「テレワークを実施している」という会社が、どの段階まで取り組んでいるかはバラバラのようです。
 建設業でも、新型コロナウイルス感染症の拡大により、テレワークが大きく進みました。一方で、特に中小の建設会社では「強制的に実施せざるを得なかった」という状況でもありました。そうした取り組みの中から、いくつかの課題も見えてきました。
 そもそもテレワークの目的は、“コロナ禍”を乗り切るためのものではありません。緊急事態宣言が解除され、新しいコロナ後の働き方が模索されています。今後の働き方が元に戻ってしまうのか、それともここを契機に新しい働き方に進化するのか。将来の会社の存続にもかかわるような分岐点にあります。
 総務省では、テレワークが「社会・企業・就業者の3方向にさまざまな効果をもたらす」と示しています。取り組みの結果として会社や人が成長すること。それがテレワーク導入のゴールになるのです。
 私たちは、テレワークの全体像を俯瞰(ふかん)する意味も含め、IT技術で@距離を越えるA社員をつなげるB情報を共有するC効率を上げるD業務を管理するE脅威から守るF万が一に備える―という『7つのストーリー』を提唱しています。全体像をつかむことで、より適切に自社のニーズに合ったソリューションを導入することができます。また、自社がどの段階にいるのか、次のステップで何をすべきかも見えてくるのではないでしょうか。
 連載では、こうした7つのストーリーを追いながら、中小建設業がテレワークを一層活用し、成長するためのポイントを解説していきます。
(大塚商会 PLMソリューション営業部:山田琢司、マーケティング本部:井川雄二、中村真之)

提供:建通新聞社