国土交通省は、都道府県の担当課長らを集める「2020年度上期ブロック監理課長等会議(入札契約担当課長会議)」を7月14日から全国で開く。出席する都道府県の担当課長に施工時期の平準化の加速を働き掛けるとともに、市区町村への対応を強化することも求める。新型コロナウイルス感染症の20年度下半期の事業執行に与える影響についても、実態を聞く。
国交省は、施工時期の平準化を加速するためのロードマップをまとめており、監理課長等会議でも都道府県に債務負担行為や繰り越しの活用など、平準化に効果の高い対策を講じるよう求める。
同省では、特に取り組みが遅れている市区町村に対して平準化の加速を求める方針で、監理課長等会議で都道府県と課題を共有し、自治体の取り組みを底上げする。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、入札契約手続きの簡素化、現場の感染防止、遠隔臨場の活用など、3月以降に直轄事業で講じた対策も改めて説明。20年度下半期の事業執行への影響、都道府県が講じている入札・契約上の工夫、工事の不調・不落の発生状況などを報告してもらう。
事前の調査では、全都道府県の8割に当たる39都道府県がCCUSを公共工事の評価(総合評価方式、競争入札参加資格、モデル工事など)に活用しているか、活用を検討していると回答しており、こうした動きに対する地元企業の反応も聞く。
10月1日に施行する改正建設業法(技術検定関連は21年4月1日施行)については、適正な工期を設定するための「工期に関する基準」について解説。この基準は、7月中に中央建設業審議会総会で決定し、各発注者に実施を勧告する予定だ。
会議は、14日に仙台市で開く北海道・東北ブロックを皮切りに▽関東(7月27日)▽近畿(28日)▽四国(29日)▽中国(31日)▽北陸(8月3日)―の日程で開催。3日から続く豪雨の被害を受けている九州・沖縄、中部での開催は当初の開催日を延期し、改めて日程を調整する。平準化の加速、CCUSの利用促進、円滑な施工確保などについて、出席する国交省と都道府県で申し合わせも交わす。
提供:建通新聞社