国土交通省の「国土交通技術行政の基本政策懇談会」は7月3日、2019年2月からの議論の成果を報告書にまとめた。報告書では、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてインフラ・物流分野におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)を提言し、公共工事を「非接触・電子媒体方式」に転換するよう求めている。
懇談会は、17年3月に策定した技術基本計画(第4期)をフォローアップするために社会資本整備審議会・交通政策審議会の技術部会に設置されたもの。18年10月に中間報告をまとめており、今回の報告書は19年2月以降の『セカンドステージ』の議論の成果としてまとめた。
報告書には、新型コロナウィルスの感染拡大に対応した技術政策への提言を追加。公共工事は、現在の「対面・紙媒体方式」から、3次元デジタル技術を活用した「非接触・電子媒体方式」に転換するよう提言した。
非接触・リモート化を現場に取り入れることで、生産性の向上も図れるという。具体的には、センサーを活用し、道路構造物、鉄道構造物、堤防などのインフラのリアルデータを取得し、遠隔から施設管理を行うことも提案している。
懇談会は今後、新型コロナウイルスへの対応に特化した議論を『サードステージ』として進め、年度内に報告書をまとめる予定。
提供:建通新聞社