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中央ニュース

2020/07/02

平準化を加速 市町村への対応強化

 国土交通省は、全国の地方自治体の施工時期の平準化を加速させるためのロードマップ(2020年度)をまとめた。債務負担行為の設定や繰り越しなどに取り組まない、平準化に消極的な自治体を個別に指導する他、平準化に必要な施策のノウハウや実務上のポイントを「平準化ガイドライン(仮称)」にまとめる。都道府県単位で開かれる公共工事契約制度運用連絡協議会(公契連)などで、市町村に対する働き掛けも強める。
 施工時期の平準化は、公共工事の受注者の働き方改革や雇用の安定化に効果があり、改正品確法で発注者の責務、改正入札契約適正化法で発注者の努力義務とされた。
 国交省は今年4月、全ての自治体の平準化率を公表。改正品確法を踏まえた発注関係事務を定着させるための「新・全国統一指標」の一つに「地域平準化率」を位置付け、都道府県・ブロック別に改善を働き掛けている。
 ロードマップでは、各ブロック別に開く地域発注者協議会で新・全国統一指標の地域目標を設定し、継続的にフォローアップすると記載。これに加え、入契法の実施状況調査で進捗状況を「見える化」し、平準化に消極的な自治体を個別に指導する。改善が見られない自治体に対しては、年明けから指導を強化する。
 自治体の土木部門以外の部局(農業、教育など)にも平準化に取り組んでもらえるよう、国交省から関係省庁に協力を依頼する。地域発注者協議会、ブロック土木部長会議、監理課長会議に加え、都道府県公契連で市町村に平準化の必要性を直接働きかける。
 4月に発表した優良事例集を充実させた「平準化ガイドライン(仮称)」もまとめる。契約担当、予算担当の部局に対し、平準化に効果の高い施策のノウハウを解説する。小規模な自治体が自ら平準化の進捗を管理できるよう、簡易に工事実績を集計する統一フォーマットも配布する。
 20年度に実施するこれらの施策を通じ、都道府県・市町村の21年度予算で債務負担やゼロ債務負担などを設定してもらう。