防衛省は、防衛施設の建設工事で7月以降に適用する入札・契約制度の改正内容をまとめた。競争参加機会の拡大に向けて、設計業務で先行導入していた「競争参加向上型」を工事にも適用。公共工事実績に基づく施工能力評価に代わり、民間実績を含む過去の工事実績の件数を評価するようにする。同方式の適用については、品質確保の観点から、防衛省特有の工事は対象外とし、民間工事でも同等の実績が多数見込める工事を対象にする。
この他、技術提案書と入札書を同時に提出させる「同時提出型」も新設。当面は、建設工事では施工能力評価型(見積もり活用方式を除く)、建設コンサルタント等業務では簡易型を対象に、同時提出型を試行的に導入する。この方式は官製談合対策として国土交通省が既に導入済み。
建設工事の関連では、技術提案評価型の申請書提出までの期限を20日から25日に延長。合わせて、技術提案の枚数を1課題につき3枚(A4換算)から5枚へと増やす。ただし、写真や図表など提案の補足資料については1課題1枚から1提案1枚へと見直す。提出枚数の上限を超えた場合は評価を0点にするとの規定も追加し、負担が増えないようにしながら適切な提案を促す。
総合評価方式の項目には、「ワーク・ライフ・バランス」を追加する他、インフラメンテナンス大賞(防衛省案件)の受賞実績も評価対象とする。局長感謝状については、19年度の受賞分までを加点対象とする。
2段階で受注者を選定する段階選抜方式については、一次審査通過者の枠を10者から15者への拡大する。
提供:建通新聞社