国土交通省は、公共工事設計労務単価を設定するための「公共事業労務費調査」について、新型コロナウイルス感染症の拡大防止措置を講じ、面接形式での会場調査を例年通り実施する。調査前に開いていた建設業団体向けの説明会や都道府県別の説明会は中止する。
調査では、国交省、農林水産省、都道府県・政令市などが発注した公共工事約1万1000件を抽出し、工事に従事する技能労働者12万人の10月時点の賃金を把握する。調査結果から、職種別・都道府県別に労務単価を定める。
調査対象に選ばれた企業は、対象工事に従事した全ての技能労働者の賃金を調査票に記入し、11月に全国で開く会場調査に持参。面接形式で確認書類と照合する。
国交省は、新型コロナウイルスの感染拡大防止措置として3密の回避やマスク着用などを徹底し、2020年度も会場調査を実施する方針を決めた。建設業団体や対象企業向けに調査前に開いていた説明会は中止する。
今回の調査では、建設技能者の能力評価制度で、レベル判定を受けた技能労働者が所属している場合、各企業は調査票に技能労働者の技能レベルも記載してもらう。レベルに応じた賃金の差を把握し、今後の政策に反映するのが狙い。
提供:建通新聞社