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2020/06/09

建設関連資格 コロナ禍で延期、中止相次ぐ

 新型コロナウイルス感染症の影響で開催が危ぶまれていた建設関連の資格試験の日程が固まってきた。建築士試験は、試験会場での感染防止策を徹底した上で、1級建築士など全ての試験を予定通り実施する。技術検定は、土木や建築など4職種の1級学科試験の延期と、6月に予定していた6職種の2級学科試験の中止が決まっている。一方、民間資格では、RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)が20年度試験を全面的に中止にするとしており、試験機関や開催時期によって対応が分かれている。
 資格試験を含むイベント開催は、緊急事態宣言の自粛要請の対象になったため、各試験機関が20年度試験の対応に苦慮していたが、政府が緊急事態宣言を解除し、イベント開催を段階的に緩和する方針が示されたことを受け、延期・中止の判断がほぼ示されてきた。
 5月の段階では延期も検討されていた建築士関連の試験は、直近の6月21日を予定していた建築設備士試験(学科)をはじめ、7月12日の1級建築士試験と木造建築士試験(学科)、7月5日の2級建築士試験(学科)を当初の予定通り開催することを決めた。学科合格者が受験する設計製図試験も現時点では当初の日程通り開催する予定だが、感染拡大の状況に応じて最終判断する。
 試験会場では、受験者同士の距離をとった座席配置や窓・ドアの開放といった感染防止対策を徹底する他、受験者にもマスク着用や受験者同士の接触回避などの対応を求める。
 一方、技術検定については、緊急事態宣言下の4月28日に一部試験の延期と中止を発表。2級技術検定の学科試験は、6月7日・14日に予定していた6種目の前期試験の中止(建設機械は延期)を決めた。2級学科試験は、年2回開催しているため、受験予定者には10〜12月に行われる後期試験の受験を促す。
 1級技術検定は、6・7月に予定していた4種目(土木、建築、電気工事、建設機械)の学科試験を10月以降に延期する。実地試験は土木・建築・電気工事を12月以降、建設機械を10月以降(学科免除者は変更なし)にする。延期後の試験日は7月下旬に公表する。
 同じ国家資格では、技術士試験が第2次試験の日程を延期(9〜11月で調整)、測量士・測量士補試験が10月以降に延期することが決まっている。

「RCCMは20年度試験を中止」

 国交省の登録資格として業務委託に活用されている民間資格では、建設コンサルタンツ協会のRCCMが試験開催による感染拡大のリスクを回避するため、11月に予定していた20年度試験を全面的に中止する。日本コンクリート工学会は7月19日に予定していたコンクリート診断士試験の開催を見送る。延期開催か中止を判断し、ホームページで公表するとしている。

提供:建通新聞社