トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2020/05/26

新たな広域道路NW構築を提言

国土交通省は5月22日に開いた有識者会議に、高規格幹線道路を支える新たな広域道路ネットワークの構築を提言する中間報告案を提示した。中間報告案では、高規格幹線道路を補完する路線を「広域道路(仮称)」と「特定広域道路(仮称)」に位置付け、ネットワーク機能を高める構造物の老朽化対策、災害発生時の早期復旧の体制確保、耐震対策を優先的に実施する方針を示した。
 高規格幹線道路(高速道路、一般国道の自動車専用道など)は、1987年の「第4次全国総合開発計画」で約1万4000`が計画され、今年3月末時点で約86%が開通した。
 この高規格幹線道路と一体で地域構造を強化する「地域高規格道路」も計画されたが、1998年以降から計画の見直しが行われていない。渋滞発生や高速道路と交通拠点とのアクセス向上、災害リスクへの対応といった交通課題の解消に向け、新たな広域道路ネットワークの構築を目指す。
 中間報告案では、高規格幹線道路を支える路線を「広域道路」と「特定広域道路」の2階層で計画する考えを提示。広域道路には、広域交通の拠点となる都市間を連絡する道路、高規格幹線道路と重要空港・港湾を連絡する道路などを指定する。
 指定された道路は、構造物の老朽化対策、早期復旧の体制、耐震対策を優先的に実施する他、自動運転に対応した走行空間も確保する。サービス速度は40`以上とする。
 広域道路よりも広域的な移動が求められる特定広域道路は、サービス速度も60`以上を確保する。より高いサービスレベルとなるよう、渋滞の発生要因に応じた対策や交通量が多い主要道路との交差点の立体化なども重点的に実施する。
 広域道路ネットワークの構築を進める際には、意思決定の透明性や公正性、妥当性を確保した上で国民理解を求める。ネットワークの整備・機能強化を加速させるため、地域の意見を踏まえて利用者負担を検討する必要性も提起している。

提供:建通新聞社