国土交通省は、直轄工事の工事書類を簡素化した「検査書類限定型モデル工事」を試行する。モデル工事では、資料検査に必要な書類を限定し、監督職員と技術検査官の重複確認の廃止を徹底。受注者が作成する資料を工事品質に関係する10種類に限定して検査を行う。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図りつつ、受注者の資料作成に必要な事務負担を軽減し、円滑な施工を確保するための対策の一つ。モデル工事の対象は、検査職員向けの研修修了などの条件を満たした技術検査官が担当する工事。
モデル工事では、検査時に必要な書類を▽施工計画書▽施工体制台帳▽工事打ち合わせ簿(協議)▽同(提出)▽同(承諾)▽出来形管理図表▽品質管理図表▽品質規格説明資料▽品質証明書▽工事写真−の10種類に限定。
これらの書類は、検査用に作成するものではないため、監督職員にすでに提出したものを検査に使用する。監督職員は、「施工プロセスチェックリスト」を活用し、技術検査官にチェック内容を説明する。
提供:建通新聞社