トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2020/05/01

民間含め建退共制度を完全実施へ 日建連

 日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は、建設技能者の処遇改善を進めるため、会員企業の工事での建設業退職金共済制度(建退共)の適用を、公共工事だけでなく民間工事にも徹底し、建退共制度の“完全実施”を目指すことにした。建設キャリアアップシステム(CCUS)と連携させ、建設業退職金共済事業本部が2021年4月ごろに予定している掛金納付の電子申請の本格導入後は、公共・民間工事を問わず、新規工事(20年9月以降に契約する工事)での掛金の完全支払いを推進する。22年度からの完全実施を目標にしている。
 国土交通省の要請を踏まえ、「建退共制度の完全実施の推進について」として、4月24日、理事会で書面決議した。
取り組みでは基本方針として、公共工事だけでなく民間工事での建退共の適用について、元請けの負担を基本としながら、下請けと協力して負担のルールを決め、完全実施を目指すとした。
 また、CCUSと建退共の就労実績報告書作成ツールとの連携に合わせ、CCUSによって就労を確認した技能者について、電子申請方式による建退共の掛金納付の一括代行(現場でCCUSカードをカードリーダーにタッチした技能者への建退共掛金の完全支払い)を行う。
 今後の具体的な取り組みではまず、会員企業は、20年秋ごろから試行が始まる建退共の電子申請に積極的に参加する。さらに参加企業は、建退共が20年12月ごろに予定しているCCUSと建退共の就労実績作成ツールとの連携開始に合わせ、CCUSカードタッチ技能者への建退共の掛金の完全支払いの試行を始める。
 建退共が21年4月ごろに予定している電子申請方式の本格実施後は、20年9月以降に契約する公共・民間の新規工事でのCCUSカードタッチ技能者への建退共掛金の完全支払いを推進。22年度から完全実施とする。
 また会員企業は、公共・民間工事の別なく、発注者との請負契約では、CCUSカードタッチ技能者への建退共の掛金の支払いに要する費用を原価として取り扱うことを徹底する。
 日建連では当面、各会員企業の取り組み状況を毎年調査して会員間で情報共有し、対応をフォローアップしていく方針だ。

提供:建通新聞社