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2020/04/01

直轄工事 新技術活用を原則義務化

 国土交通省は、2020年度から直轄土木工事で新技術の活用を原則義務化する。受注者の提案で新技術の活用を認めていた「施工者希望型」を見直し、新技術を原則1件以上活用することを義務付ける「施工者選定型」を新設。特記仕様書に複数の新技術を提示し、受注者に選択を求める「発注者指定型(選択肢提示型)」も新たに設ける。新技術情報提供システム(NETIS)に登録された新技術などの活用率を高め、現場の生産性を高めるのが狙いだ。
 これまで直轄工事では、個別に新技術を指定する「発注者指定型」と、受注者の提案で新技術を活用する「施工者希望型」によって新技術を活用。NETIS登録技術だけで見ると、約1万件の直轄工事の半数程度で新技術が活用されている。
 20年度からは、「ICT活用型」「発注者指定型」「発注者指定型(選択肢提示型」「施工者選定型」の4類型に見直し、いずれの類型でも新技術の活用を受注者に求める。
 3次元データをはじめとするICT技術も新技術と位置付け、ICT活用工事やBIM/CIM活用工事は「ICT活用型」として発注する。従来通り、発注者指定型でも個別技術を指定して新技術の活用を義務付ける。
 一方、新設する「発注者指定型(選択肢型)」は、入札公告時の特記仕様書に新技術活用のテーマと新技術のリストを提示。受注者は活用する新技術を施工計画書に記載し、事前に提出する。新技術活用に伴うコストは選択した技術に応じて発注者が負担する。
 発注者がリストに盛り込む新技術は、設定したテーマに応じてNETIS登録技術から選定する見込みだ。
 施工者希望型は廃止し、1件以上の新技術活用を義務付ける「施工者選定型」を新設する。採用する新技術は、NETIS登録技術や、NETISの「テーマ設定型の比較表」に掲載された技術などから選んでもらう。
 ICT技術、BIM/CIM、NETIS登録の各技術を活用した受注者に対する工事成績評定の加点に変更はない。
 対象工事は、港湾・空港関係を除く全ての直轄工事だが、入札不調・不落の発生状況などを踏まえ、適用が難しい工事は対象にしない。

提供:建通新聞社