建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した「建設技能者の能力評価制度」で、能力評価実施団体となる専門工事業団体50団体は、3月下旬に同制度を運営する協議会を設立させることで合意した。協議会は、能力評価の評価手数料の徴収や評価事務の負担を軽減する「レベル判定システム」の運営などの役割を担う。レベル判定の評価手数料を3000円とすることも大筋で固めており、CCUSに登録した技能者の能力評価を4月からスタートする。
2月27日に準備会合が開かれ、3月下旬に「建設技能者能力評価制度推進協議会(仮称)」の設立総会を開くことを確認した。協議会には、3月末までに能力評価基準を策定する見込みの35職種・50団体が参加し、能力評価制度の運営や周知の役割を担う。
能力評価制度は、国交省が認定する職種別の能力評価基準に沿って、CCUSに登録した技能者の資格情報と就業履歴で、技能レベルを4段階で評価。能力評価を受けた技能者には、技能レベルに合わせて色分けしたCCUSカードを交付する。
協議会は、建設企業・技能者から手数料を徴収し、評価事務を自動化するレベル判定システムの保守・運営を行う。建設業振興基金に情報連携費を支払い、CCUSから技能者の就業履歴と保有資格の情報を受け取る。
準備会合では、レベル判定の評価手数料を各職種一律で3000円とすることで合意。能力評価を申請する技能者を年間4万3000人、手数料収入を1億3000万円と想定し、技能者1人当たりの評価手数料を3000円とした。実際に能力評価を申請する技能者は、色分けしたCCUSカードを受け取るためのカード更新料1000円を加えた4000円を協議会に支払う。
協議会運営で損失が生じた場合は、構成員である各団体が負担する。
3月下旬に開く設立総会では、規約・要領、評価手数料を含む協議会の事業計画・収支予算、会長・副会長を選任する。4月以降、能力評価を希望する技能者は、CCUSに登録し、レベル判定システム上で能力評価を申請する。
提供:建通新聞社