建設業情報管理センター(CIIC)がまとめた「建設業の経営分析(2018年度)」によると、中小建設業約5万社の総資本経常利益率(平均)は0・14ポイント増の4・87%となり、3年連続で上昇した。自己資本比率は2・35ポイント増の32・91%となり、3年連続で過去最高を更新。09年度を底に利益率の上昇傾向が続き、経営の健全性も改善している。
調査は、CIICに経営状況分析を申請した企業のうち、兼業事業売上高が総売上高の2割未満、資本金5億円未満、負債総額200億円未満、の企業4万9727社を対象に実施。26の指標を使い、収益性・健全性・生産性を企業規模別・業種別・地域ブロック別などで分析した。
総資本経常利益率は、平均で0・14ポイント増の4・87%となり、調査を開始した1989年度以降で91年度に次ぐ2番目に高い水準。ただ、売上高別にみると「3億円以上」「5億円以上」「20億円以上」で前年度の平均を下回っている。
地域別では、北海道(6・27%)、東北(4・57%)、中国(4・63%)、四国(4・05%)の4地域が前年度の平均値を下回った。
自己資本比率は、2・35ポイント増の32・91%と7年連続の上昇。過去最高を更新するのは3年連続となる。業種別で全業種、売上高別で全階層で上昇。売上高別では「5000万円未満」を除く全階層でプラスとなっている。
生産性を表す技術職員1人当たりの完成工事高は2・1%増の4173万6000円。2年連続の上昇となる。
提供:建通新聞社