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中央ニュース

2020/02/07

履行期限の平準化 四半期ごとに目標設定

 国土交通省は、2020年度から直轄事業の調査・設計業務で履行期限を平準化するため、四半期ごとに目標を定める。現在は3月納期の業務を50%以下とする目標を定めているが、四半期ごとに目標を定めて第4四半期に集中している履行期限を第1〜3四半期に分散させる。この他にも、標準的な作業完了時期を表示する「業務スケジュール管理表」や、受発注者協議を効率化する「WEB会議」を原則として全業務で試行するなど、受注者側の技術者の働き改革を後押しする。
 建設コンサルタント・地質調査業・測量業には、時間外労働の上限規制が2019年4月から適用(中小企業は20年4月)されており、直轄事業の業務改善によって労働時間の短縮を促す。
 直轄事業では、3月納期を50%以下とする目標を設定し、履行期限の平準化を進めている。3月納期の業務は、13年度に全体の67%に上っていたが、19年度には全体の24%(19年12月1日時点)まで減少した。
 その反面、1〜2月に納期を迎える業務は、13年度の20%から19年度に46%と大幅に増加。3月納期は減少したものの、第4四半期に納期が集中する実態は大きく変わっていない。
 国交省は、第4四半期に集中する履行期限を他の四半期に分散する必要があるとして、履行期限の目標を四半期ごとに設定する。中長期的には、履行期限の目標を「上半期50%・下半期50%」に設定することも視野に入れている。
 一方、個別の業務の効率化も図り、担当する技術者の長時間労働を是正する。工程管理の不備や設計条件確定の遅れを防ぐため、現在は詳細設計業務に適用している「業務スケジュール管理表」を20年度から全ての業務に原則として試行する。
 一部の地方整備局で試行しているWeb会議は、移動時間や受注者の意向を踏まえつつ、全ての業務で試行する。工事に比べて導入が遅れている情報共有システム(ASP)の試行も拡大する。

提供:建通新聞社