日本建設業経営協会(日建経、原眞一会長)の中央技術研究所が女性技術者の活躍状況に関するアンケート調査を初めて実施したところ、全女性技術者の55%が20歳台で、ほぼ過半数を占めた。10歳台(3%)を加えると、6割近くが20歳代以下の若年層だということが分かった。1級施工管理技士資格の取得率は土木、建築のいずれも男性の半分以下だった。同研究所は「受験に必要な実務経験が足りていないためではないか」とみている。
この調査は日建経会員企業26社を対象に実施。2019年10月までに回答のあった18社の回答を集計した。回答した企業の社員数は合計7959人。技術者はこのうち73%で、技術者の女性比率は3%だった。
技術者を部門別に見ると、男性は土木が42%、建築が53%。これに対し女性では土木が15%、建築が76%で、女性技術者は建築系の比率が大きくなっている。
女性技術者の1級施工管理技士資格の取得率は、「土木」が33%、「建築」が15%で、男性の2〜4割程度にとどまった。
技術者の新卒採用状況を見ると、土木部門では男性が14〜15年度は毎年75人強だったのが、16〜18年度は100人強へと増加。一方、女性の採用数は14〜15年度は5人未満、16年度以降は5人前後で推移している。
建築部門は男性が14年度の112人から17年度の180人まで継続的に増加した後、18年度に153人へと減少している。女性は16年度まで10人強だったが、17年度は15人、18年度は25人と徐々に拡大している。
提供:建通新聞社