文部科学省は、継続研さん(CPD)を要件とした技術士制度への更新制の導入に向けて、将来的な技術士法改正を見据えながら、当面は政省令の改正を検討していく。12月3日に開いた科学技術・学術審議会技術士分科会制度検討特別委員会で方針を決めた。2020年秋をめどに分科会提言案としてまとめる。
海外各国のエンジニアリング資格では、一定の要件を設けた更新制を取り入れている資格が多い。制度検討特別委ではこれまでに、現在は努力義務となっているCPDを義務化し、更新の要件とするという見直しの方向性を示している。今後、別途設けている作業部会で更新の要件や、CPDの義務化に伴う負担軽減を議論する。
技術士になる前の段階で実務を学ぶIPD制度の充実や、技術士補の位置付けの明確化など、キャリア形成に関連した課題については、早急な法改正を不要と判断。必要に応じて技術士法施行規則への反映を検討する。
技術士の第一次試験を大学のエンジニアリング課程に合わせ、若手の受験を促す点については、告示改正の必要性を検討。外国人エンジニアが受験しやすい試験方法についても検討を重ね、必要に応じて施行規則の見直しなどを考えていく。
提供:建通新聞社