国土交通省は、バリアフリー法に基づく「移動等円滑化の促進に関する基本方針」を見直し、公共交通施設や建築物の新たなバリアフリー化の整備目標を定める。1日当たりの平均利用者数3000人未満の旅客施設への目標設定などを論点として、2020年度中に基本方針を見直す。「バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会」を11月15日に開き、基本方針見直しの検討を始めた。
基本方針では、旅客施設・車両、道路・路外駐車場、都市公園、建築物のバリアフリー化に向けた整備目標を定めており、現行の目標期間は11〜20年度の10年間。例えば、不特定多数が利用する延べ2000平方b以上の「特別特定建築物」は、全体の60%をバリアフリー化する整備目標を定めている。
整備目標が20年度末に期限を迎えるため、国交省は20年度中に基本方針を見直し、新たな整備目標を設定する。
国交省が15日の会合で提示した見直しの論点によると、1日当たりの平均利用者数3000人以上を対象に整備目標を設けている旅客施設(鉄道駅、バスターミナル、旅客船ターミナル、航空旅客ターミナル)について、3000人未満への目標設定を検討。現在は目標がない聴覚障害に対する目標設定についても検討する。
提供:建通新聞社