国土交通省は、職員・予算の不足により下水道管路の適正な維持管理体制を確保できていない地方公共団体に対し、民間活用を促すため「下水道管路施設の管理業務における包括的民間委託導入ガイドライン」を見直す。これまでに蓄積した導入事例を基に、委託契約までに必要な実務の解説や、さまざまな導入スキームの事例などを盛り込む。11月5日に有識者検討会の初会合を開き、検討作業を開始した。
国交省では2014年に現行のガイドラインを策定。その後の5年間で新たに23団体が管路施設の包括的民間委託を導入している。近年は点検・調査・修繕に加えて、ストックマネジメント計画策定や改築更新など、業務パッケージが多様化してきている。
5日の検討会ではガイドライン改正の骨子案を提示。対象施設・業務の選定、導入スキームの検討、参入意向調査など導入検討段階での留意点を整理する。また、入札契約方式ごとの公告資料の例など、事業者選定までのプロセスについても具体の事例を交えて解説する。
今後2回の検討会をへて、20年3月に改正ガイドラインを公表する。
提供:建通新聞社