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2019/09/17

工期に関する基準 中建審にWG設置

 国土交通省の中央建設業審議会は9月13日、適正な工期での請負契約を促すための「工期に関する基準」を作成するワーキンググループを設置することを決めた。基準は、改正建設業法で禁止した『著しく短い工期』の判断基準となるもの。学識経験者や工期設定の実務者をメンバーとし、2020年春に基準案を中建審に報告する。
 改正建設業法では、中建審で受発注者が合意し、工期に関する基準を作成する権限を与えた。この基準に照らして「著しく短い工期」と認められた請負契約について、許可行政庁が発注者を勧告・公表できるようになる。注文者が許可業者である場合は、勧告だけでなく、指示処分(立入検査、報告徴収など)もできるようになる。
 ただ、適正な工期であるかどうかの判断は、工事内容や投入する人材・資材の量によって異なり、工期の日数などで一律に判断することはできない。
 このため、WGでは、工期に影響する▽自然要因(雨天、降雪)▽不稼働日(休暇、年末年始)▽用地買収▽建築確認▽現場の周辺環境▽近隣の状況▽地下埋設物―などの定性的な項目を基準に規定する見通しだ。今秋に初会合、その後4回程度の会合を開き、20年春に基準案を中建審に報告する。
 中建審では、20年夏までに基準を最終決定し、受発注者に基準に沿った適正な工期設定を勧告する。改正建設業法に盛り込まれた適正な工期設定に関する規定は20年10月1日に施行する。

提供:建通新聞社