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中央ニュース

2019/09/09

民間工事の工期設定 20年度に実態調査

 国土交通省は、改正建設業法に「著しく短い工期」での契約を禁止する規定を盛り込んだことを踏まえ、2020年度に民間工事における工期設定の実態調査を行う。民間工事の受発注者の工期設定の実態を把握し、改正建設業法の実効性を高める。建設業にも24年4月に時間外労働の上限規制が適用されることを見据え、技術者・技能者の労働実態も調査する。
 改正建設業法では、注文者(発注者、元請け、上位下請け)に対し、通常必要な期間よりも「著しく短い工期」での契約を禁止。建設業者に対し、工程の細目を明らかにした見積もりを提出する努力義務も課している。
 著しく短い工期の判断基準は、中央建設業審議会が「工期に関する基準」としてまとめる。許可行政庁は、この規定に違反した発注者を勧告、注文者が建設業者である場合には勧告と指示処分を行えるようになる。
 この規定が20年10月に施行されることを見据え、国交省は20年度に民間工事の工期設定の実態調査を行う。民間工事の主要分野(住宅・不動産、鉄道、電力、ガス)の受発注者を対象として、工期設定の実態を把握。改正法の実効性を高める。
 20年度にはまた、建設業にも時間外労働の上限規制が24年4月に適用されることを踏まえ、技術者と技能者の労働時間の実態も調査する。週休2日の確保や工期の適正化に取り組む民間発注者を対象とする「先導的モデル事業」を実施し、優良事例集もつくる。
 同省は、これら建設業の働き方改革を推進するための経費として、20年度当初予算案に1億4100万円を要求している。

提供:建通新聞社