トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2019/09/05

中堅技能者の育成を支援 国交省

 国土交通省は、建設業の人材育成と担い手の裾野拡大を図るため、2020年度当初予算の概算要求に5000万円を盛り込んだ。若年層だけでなく、バブル崩壊から2004年ごろまでに社会に出た就職氷河期世代にも対象を広げ、幅広く建設業の担い手を育成・確保する。スマートフォンなどで技能を学べる「建設技能トレーニングプログラム」(建トレ)の拡充などにより、技能を向上できる環境を整える他、出前授業の優良事例集なども策定する。
 改正建設業法では、建設工事の従事者(技術者、技能者)に知識・技術・技能を向上させる努力義務を課す規定を設けた。改正法では、技能と技術の向上に取り組む技術者・技能者を支援するよう国交省に求めている。この規定(第25条の27)は9月1日に施行されている。20年度当初予算に関連予算を要求し、技能の向上に取り組む建設技能者を支援する。
 建トレは、入職後の技能人材に学び直しの機会を与える「建設リカレント教育」の一環として、18年度に作成した。現場に従事する技能者が時間・場所の制約を受けずに学び直せるよう、スマートフォンやタブレットなどの利用環境があれば、職種ごとの作業内容の解説や実際の作業のようす撮影した動画を視聴できる。
 「基礎編」「職長編」「指導者編」として作成したこのツールに、「中堅編(仮称)」を追加し、中堅技能者に役立つコンテンツを追加する。
 小中学生や工業高校生らに建設業の魅力を発信する「学校キャラバン」や、建設業団体が行っている出前授業などの優良事例を集めた事例集も策定し、若年層の入職促進も図る。

提供:建通新聞社