中央省庁が2020年度当初予算の概算要求に盛り込んだ国土強靱(きょうじん)化関係予算は、前年度比28・0%増の5兆0565億円だった。公共事業関係費は、このうち4兆1590億円(22・0%増)。「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」への措置分は予算額を明示しない「事項要求」とし、予算編成で予算規模を決める。
政府は、20年度当初予算でも緊急対策の事業費を「臨時・特別の措置」で上乗せする方針を決めており、年末までの予算編成の中で予算規模を決定する。
3カ年の事業費の総額を7兆円とする緊急対策は、18年度補正予算と19年度当初予算で事業費5兆円(国費約2兆5000億円)を措置しており、最終年度である20年度までに残る事業費2兆円を措置するものとみられる。
概算要求に最大の国土強靱化関係予算を盛り込んだのは、国土交通省の3兆6267億円(22・0%増)。水防災意識社会の再構築に向けた水害対策に5623億円を要求するなど、事前防災対策に重点的に措置した。 この他の中央省庁では▽農林水産省6000億円▽文部科学省2961億円▽防衛省2147億円▽環境省973億円▽厚生労働省681億円―などの要求額が大きい。
提供:建通新聞社