国土交通省は、建設業許可と経営事項審査の申請書類を削減する。許可行政庁である地方整備局と地方自治体、申請者である建設業者の意見を踏まえ、2019年度中に関係する建設業法令を改正する。書類を削減した上で申請の電子化も検討。20年度以降、電子申請のシステム構築にも本格的に着手する。
建設業許可・更新の申請件数は年間13万件、許可の変更届も10万件を超えており、許可行政庁、申請者の双方にとっての大きな負担になっている。経審も経営状況分析の申請は登録機関が電子化しているが、経営規模等評価の申請、総合評定値の請求は電子化されておらず、負担が大きい。
政府の規制改革推進会議の行政手続部会では、許認可の簡素化によって行政手続きコストを20年度末までに20%削減するよう各省庁に求めており、建設業許可もこの対象の一つ。国交省はまず申請書類を削減することで、この要請に応える。
さらに、許可と経審の申請を電子化することで手続きをより簡素化する。今年5月に成立し、行政手続きの原則オンライン化を求めたデジタル・ファースト法の要請に応える意味もある。18年度に都道府県と許可業者に行ったアンケート調査の結果を踏まえ、電子申請のための全国統一のシステム構築を検討する。
提供:建通新聞社