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2019/08/06

売上は09年以降最高も減益傾向

 東京商工リサーチが上場ゼネコン57社の単体決算を調べたところ、2019年度3月期の売上高合計は前年比6%増の12兆8148億円で、09年以降の10年間で最高となった。一方で、利益面は引き続き高い水準を維持しているものの、営業、経常など利益の前年比は減少した。労務費や資材費の上昇がコストアップの要因となり、利益を圧迫した、と分析している。
 19年3月期の利益は、売上総利益が1兆6516億円(0・2%減)▽営業利益が9958億円(3・5%減)▽経常利益が1兆0518億円(1・7%減)▽当期純利益が7393億円(0・9%減)―となっており、いずれも前年同期を下回った。各利益が前年を下回るのは13年3月期以来6年ぶり。
 利益率はリーマンショック以降、おおむね継続的に回復していたものの、17年ごろから伸び率が鈍化。19年3月期で下降に転じた。
 57社のうち、売上高が前年同期を上回り増収となったのは約7割にあたる39社で、企業数は前年と変わらなかった。スーパーゼネコン4社を含む売上高上位10社は全て前年同期を上回った。
 一方、売上総利益が前年同期を上回り増益となった企業は全体の約半分にあたる30社で、前年から8社減った。増益から減益に転じた企業が増え、減益企業数が増益企業数を上回った。

提供:建通新聞社