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2019/08/01

国交省 羽田空港新飛行経路、高度引き上げへ

 羽田空港を発着する国際線の数を増やすことに伴い、都心上空を飛行する新たなルート計画について国土交通省は、これまでに示してきた案よりも高度を引き上げる方針を固め、7月30日に東京都と関係区市で構成する連絡会の場で説明した。騒音対策の一環として、教育関連32施設への防音工事補助も実施する。無線施設や灯火などの空港施設整備の完了と、航空会社による定期航空便のダイヤ変更に合わせ、2020年3月29日に新飛行経路の運航・増便を開始する考えだ。
 国交省では、東京の国際競争力の強化や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の円滑な実施を視野に、14年8月に飛行経路の見直しを含む羽田空港の機能強化策を提案。年間約6万回だった国際線の発着回数(深夜・早朝時間帯以外)を、20年大会を前に約9・9万回まで増やす方針を打ち出してる。
 一方、これにより都心上空を飛行する経路が設定されることから、都と関係区市では、施設整備や環境対策を着実に進めるとともに、地元への丁寧な情報提供、騒音影響の軽減、安全管理の徹底などを求めている。
 これに対し国交省は、30日の都・関係区市連絡会で、飛行機の降下角度を引き上げることでこれまでの設定よりもさらに飛行高度そのものを引き上げるとの方針を説明。一定の基準を下回る低騒音機の着陸料金を値引きする他、学校など教育関連32施設(港区2施設、品川区24施設、大田区2施設、川崎市4施設)に対する騒音防止工事の補助を実施する考えを示した。

提供:建通新聞社