国土交通省は、データを活用して施工の労働生産性向上や品質管理の高度化を図る「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」で、対象工事で得られたデータを第三者に提供することを検討する。対象工事で得られたデータ取得・活用方法を一般化し、社会実装につなげる方策も検討する。
このプロジェクトでは、国交省が最大5000万円の経費を負担し、直轄工事や地方自治体の発注工事の現場で新技術を試行。IoTやAIを活用して建設現場で得られる作業員や建機の動きや、コンクリート・土工の施工データを把握し、労働生産性の向上や品質管理の高度化を図る試みだ。
2018年度は、直轄工事と自治体発注工事を受注した建設企業、AI・ロボット関連企業でつくるコンソーシアムが33件の現場で新技術を試行。19年度も7月に対象工事を決める。
国交省は、18・19年度のプロジェクトで得られたデータを「データカタログ」としてホームページ上で公開することを検討。データの種類ごとに概要・サンプルをカタログにまとめ、希望する第三者に提供する。
併せて、労働生産性の向上に効果のある新技術の試行結果を踏まえ、データ取得方法・活用方法を整理し、社会実装する方策も検討。品質管理の高度化に効果の高い新技術を直轄工事に導入できるよう、監督・検査や施工管理に関する基準類の改定も検討する。
提供:建通新聞社