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2019/05/20

洋上風力具体化へ基本方針 政府

 政府は、指定した区域で洋上風力発電を行う事業者を公募する「占用公募制度」の具体化に向け、「基本的な方針」を閣議決定した。長期・安定的な洋上風産業の市場整備を目標に掲げ、洋上風力発電事業を計画している事業者に対し、必要な情報を国が提供することなどを盛り込んだ。環境影響評価審査の簡素化や、積極的な技術開発を通じて、海洋再生可能エネルギーの活用を促進する。
 第197回国会で成立した「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」により、国が指定する海域で洋上風力発電事業を行う事業者を公募する「公募占用制度」が整備された。今回、決定した基本方針では、制度の具体化に向けた留意事項をまとめた。
 基本方針では、再エネ海域利用法に基づき、関係地方公共団体や事業者などに対し、必要な情報を提供することを規定。国が海洋再エネ発電設備整備促進区域を指定する際に得た情報について、事業者に提供することを記載した。
 また、海域利用を速やかに開始できるよう、適切な環境への配慮を前提に、環境影響評価審査の簡素化による期間短縮を盛り込んだ。
 さらに、発電事業に必要な設備部材を効率的に海上輸送するため、利用促進区域の指定に際しては、部材の輸送・保管に利用する港湾についても一体的に確保するとした。

提供:建通新聞社