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中央ニュース

2019/04/19

グリーンインフラ推進へ基盤構築 国交省

 国土交通省は、自然環境が持つ機能を社会資本整備に生かす「グリーンインフラ」の推進に向けて、技術開発や人材育成のためのプラットホームを構築する。社会資本整備重点計画や、自治体の地域気候変動適応計画などにも位置付け、グリーンインフラを推進するための体制を整える。
 グリーンインフラは、自然環境や動植物がもたらす多様な恵みを、良好な景観形成や気温上昇の抑制をはじめとした人間社会の日々の暮らしや、防災・減災などに活用しようという考え方。国交省は、社会資本整備や土地利用を進める際の検討プロセスにグリーンインフラの概念を組み込み、地域が抱える課題の解決や、持続可能な社会の実現につなげることを目指す。
 同省が設置した懇談会は、その中間整理の中で、国や自治体、市民など多様な主体の参画を促すため、全国版・地方版のプラットホームを立ち上げる考えを示した。関係者間の情報共有や技術開発、人材育成を促進するほか、事例集の作成などによって優良事例を水平展開。相談窓口の設置やアドバイザー派遣などにも取り組むとした。
 また、分野横断的な計画策定の必要性を指摘し、モデル事業の実施に対する支援策の新設を求めた。交付金を活用して自治体の取り組みを支援する一方、都市計画などの運用指針も見直し、グリーンインフラの概念を踏まえた技術指針の策定などにも取り組むとした。
 資金の確保策については、耐震・環境不動産形成促進事業や、まちづくりファンドによる金融支援などを挙げた上で、従来のインフラよりも多様な機能を担うグリーンインフラの考え方を定着、普及させるため、新たな評価手法を開発する必要性も指摘した。

提供:建通新聞社